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成年後見制度

高齢になられた方が認知症や健忘症になってしまった場合や、あるいは、知的障害を負ってしまった場合などでは、不動産を処分したり、預貯金を管理したりする際に問題が生じます。売買契約などを締結するのは法律行為に該当するため、それを適切に判断できる能力が求められるからです。介護保険制度が導入されましたが、様々な介護サービスを受けるためにも契約が必要となります。また、施設に入所する契約を締結する際も同様です。さらに、病気や障害につけ込んで、悪徳商法の被害に遭う危険もあります。そのようなリスクを回避し、判断能力を補う援助者を就けるのが成年後見制度です。

成年後見制度の種類

成年後見制度には、任意後見制度法定後見制度の2種類があります。

任意後見制度

任意後見制度は、まだ元気なうちに、将来判断能力が低下した場合に備えて、あらかじめ援助者を選んでおくという制度です。任意後見制度については「任意後見契約に関する法律」(任意後見契約法といわれています)が定められています。

任意後見契約は、契約書を公正証書によって作成しなければなりません(任意後見契約法3条)。

その内容は、自分の生活、療養監護及び財産の管理に関する事務の委託であり、その委託に係る事務について代理権を付与するものとなっています。本人の生活に密接する内容ですから、誰を選任するかは重要となります。信頼のおける人を選任するのがよいでしょう。

契約の効力が発生する時期は、実際に判断能力が低下した場合に、家庭裁判所に任意後見監督人の選任を請求し、それが選任されたときとなっています(任意後見契約法4条1項)。

任意後見監督人は、任意後見人の事務処理を監督する立場にあります。家庭裁判所は、任意後見監督人に対して報告を求めたりしながら、任意後見人を監督することになります。任意後見人に不正行為等があれば、解任(法8条)あるいは契約を終了させることもできます(法10条)。

法定後見制度

法定後見制度は、判断能力が低下した場合に、家庭裁判所によって援助者を選んでもらう制度です。法定後見制度では、判断能力の低下の程度に応じて、後見、保佐、補助という3つの類型があります。

  1. 後見は、精神上の障害により事理を弁識する能力(事理弁識能力)を欠く常況にある場合をいい(民法7条)、判断能力が日によって異なっていたとしても、概ね判断能力が欠けているのであれば、これに該当します。
  2. 保佐は、事理弁識能力が著しく不十分であると認められる場合をいい(民法11条)、援助してもらえれば何とかできるという状態であれば、これに該当するといえます。
  3. 補助は、事理弁識能力が不十分であると認められる場合をいい(民法15条)、財産の管理は大体できるが難しいことはできないという状態であれば、これに該当するといえます。

判断能力に関する判断は、主治医などと相談しながら定めます。後見等の開始審判の申立てには、主治医の診断書を添える必要があります。最終的には、鑑定を行って判断能力を裁判所が判断します。この鑑定にかかる費用は概ね5~10万円程度と言われています。

ちなみに、後見等開始審判の申立ての費用については、原則として申立てを行った人が負担するものとされています。開始の決定がでると、成年後見人等は、その職務に応じて与えられる権限に基づいて、身上監護や財産管理などを行います。

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